· 

ステンドグラス施工/ドアの取っ手交換【珈琲夢職人さん(立川市羽衣町)】

※ 一番下に制作詳細記事、有ります。

 

 立川羽衣町の【珈琲夢職人】さんにステンドグラスを納めさせていただきました。
こちらは名前どおりこだわりの自家焙煎珈琲豆のお店。12種類のストレート、8種類のブレンド、豆は全て店主が直火式の焙煎機で丁寧に焙煎しています。珈琲はいつも香り豊かな優しい味で店主たちの人柄そのままの印象です。

 

 店主の小松氏は私の中学校の時の同窓生、正直でまっすぐで気持ちの良い男性。学生時代から変わらない人なつこい笑顔が印象的です。

  一緒にお店を切り盛りしている奥様もいつも明るく可愛い看板娘。お店の内装の多くは(壁のコテ塗りも棚、作業台など)彼らの手作り、その器用さには驚かされます。
 のんびりと時間が流れている居心地の良い空間です。

 

 もの作りを愛し、自分が提供するものに妥協をしない職人の店。そんなお店に自分の作品を納める事が出来て嬉しいです。
珈琲通の方、そしてステンドグラスを好きな方も是非一度訪れてみてください。

【珈琲夢職人】
〒190‐0021
東京都立川市羽衣町2-27-12
tel.fax042‐524‐5699 開店10:00〜20:00(定休 毎週火曜日、第3月曜日 )
homepage http://www.cafeyume.com/

【 施工作品について 】

 

【ステンドグラス】

 

 モチーフは最近、当工房のデザインで人気の『魔女』。
魔女の部分は現在自分の中ではベストな表現だと思っているので服の柄くらいしか変えませんが、背景は毎回オーナーさんのイメージによりゼロから描き直しています。 
 使っているガラスはドイツの高透明ガラスを使った自作のハンドカットガラス(キラキラしているところ) 他の乳白の部分は全てドイツの職人が吹いた板ガラス(まさに鳥肌ものの技)です。

・材料の板硝子

 魔女の背景の流れる模様の乳箔ガラスはドイツの職人が吹いて作っているとても付加価値の高いハンドメイドガラス。イメージに合うものを見つけるため同品番のガラスを問屋で100枚以上見て、触り、10枚を候補として選択。さらにその中からベストな物を 使いました。

 この背景部分は続き柄で表現しているため1ピースでもガラスを切り損じると全てやり直しです。(数万がパー!ゾゾッ〜!!)「絶対失敗しないぞ!」 胃が痛くなる思いで吉日を選んで切り始めました。
難関のカットを切り終えた瞬間この世が世の中がバラ色に見えましたわ。

魔女の身体の部分

 最小のカットガラス(右端/スマホでは一番下)は写真で見ると5×12mmくらい(ロゴの縦が6mmm位です)この大きさになるとツメと指が知らぬ間に短くなっています。
他の仕事も挟みながらですが、全行程2ヶ月くらい掛かって完成。【珈琲夢職人】さんの二人目の看板娘として長く愛していただけたら嬉しいです。

【 取っ手制作 】

 


 店舗ドア取っ手(内側の)も作らせていただきました。
イメージと使い勝手に不満が有り内側だけ取り替えたかったそうです。(以前は内外ともに丸棒)

小松氏は自然な木の質感が好みなので楠(クス)の木の表情が面白いところを使いました。
デザインを数枚見てもらいイメージを決定、原寸型で確認、制作。

・オイル仕上げ

おおまかな形を糸鋸で切り出し、南京鉋〜小刀〜ヤスリ〜ヤスリ〜ヤスリ〜オイル〜ヤスリ〜オイル〜ヤスリ(以下同文)、という手順で仕上げて行きます。

今回使った楠(クス)の木は優しく暖かい手触りで杢も美しい。加工している最中の香りも楠は爽やかで好きです。
仕上げはオイル、手に馴染みやすく時間とともに深みの出てくる仕上げです。

※ クスは樟脳(ショウノウ)の原料、防虫、防腐、殺菌に優れた木でもあります。

Glass Studio URUGA 宇留賀正輝